2024年10月下旬にの平日に岡山県で開催されている森の芸術祭に1泊2日で行ってきた記録です。
2日目は奈義町と津山市の城東むかし町家(旧梶村邸)を中心にまわってきました。
(この記事は2024年10月25日時点での情報です。記事の内容や情報は変わることがあるので、詳細は公式ホームページなどでご確認ください)
森の芸術祭の公式ホームページはこちら。
津山の旅の準備編はこちら。
1日目の津山をまわったようすはこちら。
まずバスで津山から奈義へ
朝9:10頃ザ・シロヤマテラス津山別邸をチェックアウトして、津山駅へ向かいました。
津山駅のコインロッカーに荷物を預けた後は、ここからバスに乗ります。
津山から奈義町現代美術館のもよりのバス停ナギテラスまではバスで40分ほど(9/28~11/24の土日は9:40発の直行便で30分)
津山駅の改札前3番乗り場で9:40発勝北・奈義方面のバスに乗ります。
私が行ったのは平日で直行便はないので、ナギテラスに着いたのは10:10ごろ。
そこからまず、屋内ゲートボール場「すぱーく奈義」を目指します。
津山⇔奈義のバス、中鉄ほくぶバスの時刻表はこちら。
奈義でランチするなら予約は必須
ナギテラスのかたに聞いたのですが、奈義ではランチは予約しないと平日でも食事は難しいだろうとのことです。
飲食店も少ないようで、奈良町現代美術館のすぐとなりのガラスばりのピザ屋さんも平日は予約でうまるようだとのことです。
(ナギテラスの2階でコーヒーを飲むことはできます)
私はもともと、お昼は津山に戻ってから食べようと思っていたので奈義のお店は予約せず。
(ところがこれが、後で泣くはめに(笑))
すぱーく奈義で不思議な空間に感覚を刺激される
すぱーく奈義はバスが止まるナギテラスから歩いてすぐ。
メインの通りをまっすぐ歩くとすぐに左に奈義町現代美術館、そこを少しだけ行くと右がすぱーく奈義です。
すぱーく奈義のアートは見ごたえ十分。
こういうスケールの大きなアートは、広い場所が確保できるこういう場所じゃないと展示できないなあ。
わざわざ来てよかった!
と思いました。
不思議な空間。
普段刺激されない部分の感覚が、刺激されるような感じ。
浮遊感というか。。。。
実は私は高所恐怖症とまではいきませんが、高いところが苦手。
ここは高いところではないのですが、高いところにいると視覚的に錯覚させる仕掛けがあって怖かったです(笑)
でも見てよかった!
圧倒されました。
奈義町現代美術館は都会では展示できないような作品群!
ここもスケールの大きなアートを楽しめます。
視覚、聴覚、感覚、さまざまな感覚を刺激される、さまざまなアートがありました。
建物の構造が少し変わっていて、入り口で建物内の案内図を渡されます。
見逃さないようにこの案内図を確認しながら、すべて見ることをおすすめします。
特に私がおすすめするのが3荒川修作+マドリン・ギンズの「偏在の場・奈義の竜安寺・建築する体」という作品。
作品を見て行くと奥に黒い円柱があります。
この円柱の裏側に小さな螺旋階段の入り口があるので、ぜひぜひここを登ってください。
登り終えると竜安寺です!
感覚が狂う竜安寺といった感じ。
それから坂本龍一さんと高屋史郎さんの作品もずーっと見ていられるし、「昨日の空を思い出す」の雲のアートも写真で見るより、ずらっと並んだ感じの静けさとやさしさを発しているようなアートも好きでした。
2岡崎和郎さんの作品は、展示室の奥に数段の小さな階段があって、そこを上がっていくと全くの別世界。
しかも階段を上がるだけで、自分の足音や歩くときに鞄や洋服がすれあって出す音などが、これでもかといった感じで響くので、面白くって手をたたいてみたり、音と空間と作品を満喫しました。
案内図では2階に3作品あるように見えますが、実際には1作品(他の2作品は上記の「奈義の竜安寺」と岡崎和郎さんの作品)です。
その1作品は2階の図書館の奥にありました。
奈義から津山へ戻る
午前中はすぱーく奈義と奈義町現代美術館をゆっくり鑑賞。
ナギテラスの前から12:10発のバスに乗って、津山へもどりました。
津山に到着したのは12:39。
それからすぐに昼食に向かうべきでした。
ちょっとトイレに行ったり、ベンチでのんびり地図を見てどこに行こうか考えている間に13:00を過ぎてしまいました。
駅前にある和みさんで津山名物のホルモンうどんを食べようと思っていたのですが、13:00でランチ終了!
もう1つ駅前にある「いっぱい茶屋 東宝」さんも終了!
13:30まで開いてると思っていたら甘かった!
仕方がないので津山城の案内所にある「あっちゃんの大きな木」に行ってみたら、そこは休業!
がっくりしながら、「城東むかし町家(旧梶村邸)」を目指して歩きます。
観光地なので、飲食店くらいあるだろうと思いながら。。。。
城東むかし町屋近くの箕作阮甫(みつくりげんぽ)旧宅
津山には頭のいい人が多いのでしょうか。
珈琲という字を当てた宇田川榕菴(うだがわようあん)さんをはじめ、津山を観光しているとやたらと「洋学者○○」と洋学者が多い印象。
城東むかし町屋に行く途中にも、箕作阮甫(みつくりげんぽ)さんというかたの旧宅があって無料で見ることができます。
この箕作阮甫さんが津山藩士で蘭学者。
そして日本発の大学教授!
江戸時代のペリー来航時の米国大統領の国書や旧約聖書を翻訳した人というから、すごいではありませんか。
B’zの稲葉さんの前に、こういう偉人が何人も津山から誕生したというのがすごい。
勉強熱心で、新しいものも躊躇せず取り入れる探求心なども兼ね備えた県民性なんでしょうか。
城東むかし町屋近くの和蘭堂さんの「そずり肉うどん」
津山駅から城東むかし町屋までは徒歩で約25分ほど。
地図で見たときは
「なかなかの距離だなあ」
と思いましたが、昔の家屋や洋館も多いので眺めながら歩いていると、途中から江戸時代のような街並みになるので、風景を楽しみながら歩いていると25分も歩いた気がしませんでした。
そして食べ損ねたお昼ご飯。
途中に飲食店があるのですが、軒並みランチの終了時間が早い!
津山は平日、13時か13:30にはランチが終了するようです。
城東むかし町屋(旧梶村邸)に近づいてくると、津山洋楽資料館の敷地内にある和蘭堂(おらんだどう)でやっと14時すぎにお昼ご飯を食べられました(笑)
でも和蘭堂さんの、そずり肉うどんがものすごくおいしい!
からだのすみずみにまで染みるような、そずり肉のおだしの絶品級のおいしさ!
これがたったの750円!
750円でこのおいしさ。
信じられない。。。。
昨日のそずり鍋に引き続き、そずりのお肉にやられました。
津山に行かれた際には、ぜひぜひそずりのお肉か干し肉は食べてください!
「お肉には、こんなおいしさもあったのか」
と目からうろこです。
和蘭堂さんは夕方まで開いていて、観光案内所もあり、お土産品などを買うこともできます。
城東(じょうとう)むかし町屋(旧梶村邸(きゅうかじむらてい)へ
津山駅から城東むかし町屋へバスで行くなら、3番乗り場からバスに乗って洋楽資料館で降りて2分ほど歩いて行くことになりますが、ただしバスの本数は1時間に1~2本のようです。
津山の人はどうも優しい人が多いような印象なので、どのバスに乗っていいかわからいときはバスの運転手さんに乗る前に聞くといいと思います。
でもできれば、私は街並みを眺めながら歩くのをおすすめします。
歴史を感じる家が並ぶ中に、お風呂屋さんだった珈琲店など面白いお店なんかもあって眺めながら歩くのも楽しいです。
城東むかし町屋(旧梶村邸)は江戸時代、明治大正時代、昭和と3世代で改築されたお家ということで、その混ざり合った感じが良いです。
この写真の戸や窓の上の細工や、角の丸い窓枠など古い家好きにはたまりません。
庭から見る家の外観もずーっとながめていたいくらい、素朴だけど品があってあたたかみもあって。
ここでは、コンピューターでユニークな楽器たちが音を奏でるアートにしばし時がたつのも忘れて見入って聞き入って、のんびり過ごしてしまいました。
メロディはない、ただたださまざまな音が静かに奏でられる感じなのですが、それが妙に心地よいです。
インパクトのある建物PORT ART&DESIGN TSUYAMA(ポート アート アンド デザイン ツヤマ)
城東むかし町屋からPORT ART&DESIGN TSUYAMAまでは徒歩10分ほど。
今回、建物としてはここが一番楽しみにしていた場所です。
このレンガとお寺のような建物という他ではあまり見ない組み合わせが、印象的。
中のアートは糸、織物、映像系。
PORT ART&DESIGN TSUYAMAは1920年(大正9年)旧妹尾銀行林田支店として施工され1973年(昭和48年まで銀行として使用されていたとのこと。
入ってすぐの木造の天井にも彫刻されいて、目を奪われます!
PORT ART&DESIGN TSUYAMAの中庭もいい感じです。
津山のその他の歴史ある建物たち
時間が余ったので、津山駅前にもどり古い建物を見てまわりました。
乃木将軍も泊まった「あけぼの旅館」
まずはアルネ津山というデパートのすぐ近くにある、江戸時代の雰囲気が残る「あけぼの旅館」
日露戦争で活躍した乃木将軍が泊ったこともある由緒ある旅館で、国の登録有形文化財にしも指定されています。
津山駅からは徒歩7分くらい。
こんな歴史を重ねたお宿が、まだ現役ってすごい。
機会があればぜひ泊まってみたい!
国登録有形文化財だけど現役「江見写真館」
あけぼの旅館から徒歩5分くらいの場所にある「江見写真館」
1929年(昭和4年)建築で、国登録有形文化財ながら現役で写真館を営業されてます。
こんな素敵な建築を今でも大切に使われていることに感動。
森本慶三記念館(旧津山基督教図書館)
津山城のすぐ近く、つやま自然の不思議館の斜め前のこの建物。
通りを歩いているとひときわ目を引きます。
帰りに買ったカステラパン
そうこうしているうちに、津山駅発17:30のバスの時間がせまってきたので、商店街で閉店準備していたパン屋さんに飛び込み、カステラパンを買いバス停のベンチで食べて腹ごしらえ。
私はカステラパンは初めて。
「パンの中にカステラ!」
とびっくりしましたが後で友人に聞いたら、彼女は四国で子供のころ食べてたとのこと。
カステラパン、おいしかったです。
カステラパンを買ったフジタパンさん、後で調べたら大正9年、創業100年の老舗のパン屋さんでした!
食べ損ねたホルモンうどんは、駅前のお土産屋さん「にいぎわい交流館」にゆでうどん付きのレトルトが箱入りで売っていたのでこれを購入。
「にいぎわい交流館」では、津山名物の干し肉の冷凍されたもの¥990も購入。
家に帰って軽くあぶって食べましたが、肉のうまみが凝縮されていて、干し肉なんだけど柔らかさもあって本当においしい!
「にいぎわい交流館」ではお土産も買えて、コーヒーも飲めてちょっとした休憩スペースもあります。
バスや電車の時刻までここでお土産を買ったり、休憩したり、旅先の貴重な時間を無駄なく使えます。
津山発17:30のバスに乗って、大阪には20:30過ぎごろ到着。
津山から乗ったのは10人弱くらいでしたが、どんどん途中で降りて、加西インターからはほぼ数人。
ゆったりと乗れました。
江戸時代~昭和初期の古いビルや家屋が好きなので、ところどころに歴史ある建物が現役で残っている津山。
古いものを大切にされているんだろうなあと思いました。
そしてホテルの人、バスの運転手さん、お店の人、みんな優しくて親切!
そしてこれだけ洋学者を出しているということは、みなさん頭もいいんだろうなあと勝手に思ってます(笑)
森の芸術祭では、都会では鑑賞することができないスケールの大きなさまざまなアートを鑑賞することができました。
鑑賞パスポートを購入したので、時間が作れれば鍾乳洞のアートも見に行きたい!と思っています。
ホテルはザ・シロヤマテラス津山別邸に泊まったのですが、いろいろ比べて楽天ドラベルが一番安かったです。
津山の旅の準備編はこちら。
1日目の津山をまわったようすはこちら。