1994年公開のオーストラリア映画「プリシラ」
シドニーに住む、年代も性格も違うドラッグクイーン3人が、荒涼とした砂漠の景色の中で、きらびやかな衣装で歌い、踊ったりします。
ご機嫌なダンスナンバーと、アカデミー賞のデザイン賞も受賞した、カラフルでインパクトのある衣装。
見れば、元気が出ること間違いなしの映画です。
ミュージカル化もされ、日本でも上演されました。
私はU-NEXTで見ました。
(本ページの情報は2019年8月時点のものです。
最新の配信状況は U-NEXTサイトにてご確認ください)
「プリシラ」のあらすじ
シドニーに住むドラッグクイーンのミッチは、「プリシラ号」と名付けたバスで、砂漠の真ん中の街アリススプリングまで3千キロの道のりを旅することにします。
同乗者は、ドラッグクイーン仲間の若くておしゃべりなフェリシア、年配で性転換の手術も受けているバーナデットです。
途中の保守的な田舎町ではトラブルに見舞われたりもしますが、気ままな彼らは砂漠の中で出会ったアボリジニに、衣装を着けてショーを見せたりもします。
旅の目的はアリススプリングでショーをすること、キングズ・キャニオンの山頂に立つことの2つでしたが、やがてミッチには他の目的もあることが明らかになっていきます。
「プリシラ」のみどころ
どぎついくらいのカラフルな世界に元気になる
アカデミー賞のデザイン賞を受賞しただけあって、とにかくこのドラッグクイーンたちの衣装やメイクが、超ド派手なんですが、色彩が豊かでおしゃれでもあります。
インパクト大な衣装を身に着け、イケメンではないごつごつした顔に派手なメイク。
でも、それで堂々と踊り歌う(口パクだけど)彼ら(彼女ら?)を見ていると、型にはまらない美しさを感じて、感動の域に。
「これが私よ、なんか文句ある?」
とでも言いたげな彼らのショーや生き方を見ていると、誰もがみな、自分は自分のままでいいんだと勇気づけられます。
キャラクターが個性的で見ていて飽きない
ドラッグクイーンの3人は、オーストラリアの広大な風景の中を、延々とバスを運転して目的地へと向かいます。
まったく性格の違う3人がバスの中で、一緒に過ごすのですが、当然最初のうちはぎくしゃくしたり、ぶつかったりします。
流れ的に、このぶつかり合う3人が、最後には心を通わせるようになるんだろうな、と早い段階で先が読めるのですが、先が読めているのに退屈しないし、ストーリーは結構、意外な方向に進んだりもして、飽きません。
最後も、そうくるか!というちょっと意外なオチもあったりして(笑)
でもこのオチがまた、あがきながら生きてるっていいな、美しいな、と思っていまいます。
音楽がいい!
ドラッグクイーンなのでいろんな音楽に合わせて踊るわけですが、使われる音楽がいいです。
オリビア・ニュートンジョンや、グロリア・ゲイナーなどの懐かしのディスコサウンド。
ドラッグクイーンならではの、ユーモラスなショーも見ていて楽しい。
私は個人的に、砂漠の中で衣装を着けてグロリア・ゲイナーの曲で、アボリジニの人たちにショーを見せるシーンがお気に入りです。
ドラッグクイーンの彼らとまわりの人間模様がいい
バスで目的地に向かう道中、途中で田舎町に3人で降りたったりもしますが、田舎ゆえにドラッグクイーンの3人は奇異な目で見られたり、受け入れてもらえずトラブったり、かと思えば人のやさしさにふれたり、受け入れてもらえたり。
受け入れてもらえても、受け入れてもらえなくても、彼らが自分の生き方を変えることはありません。
そして通りすがりの彼らのまわりには、自然と個性的な人が集まってくるような感じもあって、人間模様が見ていて楽しいです。
くたびれてて元気になりたいときにおすすめ
擦り切れてくたびれちゃったとき。
なんだか憂鬱なとき。
元気になる映画を見たいけど、派手なアクションものや冒険ものを見る気力はないなあというようなとき。
この「プリシラ」がおすすめです。
ぼーっと見ているうちに、だんだんほっこりと気持ちがあたたまってきて、終わるころには気持ちが明るくなります。
音楽もダンスもポップで楽しい。
元気になりたいときにおすすめです。