2018年11月、公開中の映画「マイ・プレシャス・リスト」
久しぶりに、いい映画を見た!と満足できる映画でした。
ストーリーもいいし、映像や風景もいい。
ファッションもいい。
そんなにハラハラさせられることもなく、リラックスして楽しめる映画でした。
それでいて、見た後元気になれる。
そして、これからの自分の生き方について、ちょっと考えさせられる映画です。
DVDも出てます。
文庫本も出てます。
こじらせ女子のキャリーが、すぐに愛おしくなってくる
主人公のIQ185の知性派キャリー。
14歳で飛び級をしてハーバード大学に入学し、18歳で卒業した才女です。
けれども、その秀才ゆえに常に周囲から浮いてしまうという悩み。
キャリーは、まわりとうまくコミュニケーションを取るのも苦手。
いくら秀才でも、14歳の少女。
大学で18歳の学生たちと、うまく付き合えと言うほうが無理。
就職もせず、友人も恋人もなく、ニューヨークのアパートに引きこもり、ひたすら本を読む日々を過ごしています。
映画の冒頭、セラピーを受けているキャリーは、相当のこじらせ女子。
セラピストとの会話を聞いていても、相当イタくて、めんどくさい感じです。
でも、すぐにキャリーが愛おしくなってきます。
誰もがキャリーに共感できる部分を持っているのでは?
不器用でかたくななキャリーから漂う、孤独感。
繊細な自分を守るためのようにも見える、過剰な反応。
世間とかかわりを持たずに過ごす彼女は、時にはこっけいでユーモラスな感じ。
でもとってもキュート。
そして、映画が進行するにつれて、大学での思い出が時たまはさまれ、彼女が大学でどんなふうに過ごしていたかを知ることができます。
14歳で5歳上の学生たちに混じって生活する孤独。
14歳の時の5歳上は、差が大きいです。
キャリーを見ていると、私の中にも、ちょっとだけキャリー的な要素があるように感じて、彼女にだんだん共感していきます。
不器用だったり、苦手だったり、人の輪に溶け込めなかったり、周囲から浮いたり。。。。
誰にでも、うまくできないことの1つや2つ、そしてキャリーと同じような経験をしたことだってあるんじゃないでしょうか。
「私も幸せにならなくちゃ」と思ってしまう
セラピストから渡された「プレシャス・リスト」を実行していくキャリー。
半ばやけ気味に、がむしゃらに実行していく彼女。
次第にこちらも、キャリーを応援する気持ちになっています。
そして、私も特に不幸というわけじゃないのに「私も幸せにならなくちゃ」と強く思ってしまいます。
あたたかい気持ちになって、「よし、明日も頑張ろう」という小さな元気がもらえます。
街の中でスローダンスを踊るシーンが最高!
女子の大好きな、ロマンスもちゃんと用意されてます。
クリスマスの夜、キャリーがある男性と街の通りで、スローダンスを踊るシーン。
スローダンスって、それだけでロマンティックですが、それが街中の歩道の上で、普段着の2人が踊るというシチュエーションが、最高にいい感じです!
ラストシーンも、あたたかい余韻にひたれて、とてもいいと思いました。
安心して見ることができる、王道のストーリー
ある意味、なんとなく先が読める王道のストーリー。
でも、だからこそ、あまりハラハラすることもなく安心してゆったりと見ることができます。
でも、先が読めるだけじゃなくて、「あ、そうくるか」という驚き、想定外も用意されていて、飽きさせません。
ニューヨークの風景とファッションがおしゃれ
ニューヨーク、クリスマス、ニューイヤー、そしてロマンス。
映画には最高のシチュエーションがそろっています。
これでおもしろいはずがない。
ニューヨークのクリスマス、ニューイヤーは、それだけで普通の街並みもおしゃれにしてくれます。
そしてキャリーたちのファッション。
カジュアルで普段着っぽい重ね着が、とってもおしゃれ。
とりあえず、ルームウエアに上着をひっかけて出てきました的なファッションから、プレシャス・リストの「デートに出かける」の項目を実行するべく、キャリーが出かけるときの赤いリップのメイクなど、さりげないおしゃれからも目が離せません。
ロングコートの下の、ダウンの合わせ方、重ね着の仕方など、参考にしたいファッションが満載です。
大人になると、自分の機嫌は自分で取らなあかん!と思ったりしています。
日々、いろんな問題が起こるなか、気分を前向きに保つためにも、頑張っている自分にご褒美をあげて明日への活力とするためにも、自分を喜ばせてあげることは大切だと思います。
でも、ついつい忘れてしまいます。
自分を喜ばせてあげることや、自分が何にときめくのか、とか好きなもの(こと)とか。
私も、自分の「プレシャス・リスト」を作らなきゃ。。。。