明治時代にヴォーリズの設計によって建てられた、大阪市西区江戸堀にある大阪教会を見学してきました。
大阪教会の正式名称は日本基督教団大阪教会。
1874年(明治7年)にアメリカの宣教師ゴルドンによって創立されました。
日本プロテスタント教会の中で最も長い歴史を持つ教会の一つで、正統的なプロテスタント教会。
現在の教会の建物は、ヴォーリズが設計したものです。
1996年に登録有形文化財に指定されています。
古い建物好きなので、このヴォーリズさんが設計した大阪教会は、前から見学したいと思っていましたが、私はクリスチャンじゃないので入れないなあ、と思っていたら。
2019年の秋に開催された「生きた建築ミュージアムフェスティバル」で、大阪教会も見学可能になってたので、行ってきました。
「生きた建築ミュージアムフェスティバル」とは?
「生きた建築ミュージアムフェスティバル」とは、毎年秋の週末に開催される建築イベントで、大阪の貴重な建築を一斉に無料公開するイベントです。
私が見学した2019年は、歴史ある建物やビル、一戸建ての他、建築事務所の中を見学することもできました。
一部、締切日までに事前に申し込みが必要な建物や、見学できる定員が決まっている建物もあります。
見学できる建物や、見学方法については公式ホームページでご確認ください。
(2020年は10月24日(土)~10月25日(日)に開催が決定しています)
「生きた建築ミュージアムフェスティバル」で大阪教会を見学
大阪教会の中のようす
私たちは2019年の「生きた建築ミュージアムフェスティバル」で見学しました。
2019年の10月25日(日)14:00~、大阪教会でパイプオルガンの演奏と、牧師さんによる建物の説明があるというので行ってきました。
梅田でランチをしてから、散歩がてら歩いて向かいます。
大阪からだとのんびり歩いても15分~20分くらいだと思います。
この日は教会のバザーも行われいて、手作り感満載のバザーにほっこりしました。
外壁の歴史を感じさせる本物のレンガの壁を見て、すでに気持ちは上がります。
外から見ても、こじんまり感がよいです。
中に入って2階の礼拝の場所へ上がります。
黒光りした階段の手すりと、赤いじゅうたんが、いかにも明治な建物といった感じです。
大阪教会でパイプオルガンの演奏を聴く
14時からさっそくパイプオルガンの演奏がはじまりました。
テレビでよく見る大聖堂の迫力を感じさせるパイプオルガンの演奏とは、また少し違って、こじんまりとした素朴な感じの音色で、それがまた親しみやすくほっこりと癒されます。
音の響きも大聖堂ほど響かないので、そこも聴きやすくなごめました。
演奏されたのは知らない曲なのに、親しみやすい感じ。
牧師さんの建物を説明するお話の後に、皆で賛美歌を歌ったのですが、クリスチャンでなくても賛美歌を歌うと心が洗われる気がしました。
最後にもう一度、パイプオルガンの演奏がありましたが、この時はクラシック音楽で聴きごたえのある曲でした。
ちなみに牧師さんのお話は、ほとんどが教会の建物のお話や、教会の歴史についてのお話で、キリスト教の教えや勧誘めいたお話はなく、クリスチャンではない私(一応仏教徒ですが、ほとんど無宗教に近い)も居心地よく過ごせました。
牧師さんの説明やパイプオルガンの演奏が終わり解散した後は、しばし撮影タイム。
大阪教会の中はシェークスピアの世界
このレンガといい、木のベンチといい、アーチ形の窓といい、すべてがシェークスピアの世界。
ヨーロッパの中世に逆戻りした気分になります。
教会が建った当時はまわりに何もなく、窓からの日差しだけで明かりは十分だったそうですが、昨今はまわりにビルが建ったので電灯をつけたとのことです。
昔の建物って、柱や手すりにこんな彫刻をしたりして、凝っているのでそこも好きです。
そして長い年月を経て、黒くつやつやにくろびかりする手すりや柱の木の感覚。
何よりも、昔の人もここにいたんだなあ、暮らしがあったんだなあ、今に続いているんだなあとしみじみと実感できるのも、歴史のある建物の魅力。
大阪教会を見学した後は、近所の建築事務所を見学して、大同生命と中之島にある三井住友銀行を見学しました。
そのときの、大同生命と三井住友銀行のようすについては、こちらに書きました。